COLUMNコラム

【切削加工とは?】加工の種類と工作機械の特徴まとめ

機械加工にはたくさんの種類の加工方法があります。

今回は、機械加工のなかで最もメジャーな加工技術のひとつである「切削加工」について、解説します。

 

切削加工とは?

 

「切削加工」とは字が表す通り、切って削る加工のことです。

金属などの素材を工作機械を用いて削り、図面通りに形状を作ります。

このプロセスでは、工具が材料表面に対して相対的な運動をし、材料から削り取ることによって形状を作り出します。

切削加工は、金属加工やプラスチック加工など、さまざまな分野で広く使用されています。

高い精度や表面仕上げが求められる場合に特に適しているため、機械部品の製造などでよく利用されています。

 

切削加工の種類

 

不要な部分をカットして製品に仕上げていく方法は、大きく2種類に分けられます。

・『旋削加工』
・『フライス加工』

 

『旋削加工』・・・材料を回転させて円筒形状のものを作成する

 

『フライス加工』・・・工具を回転させて立方体形状のものを作成する

 

製品の形状は基本的に丸と四角でできているものがほとんどです。

つまり、この2種類の加工方法が全ての基本になっていると言っても過言ではありません。

 

切削加工で使う工作機械の種類

 

旋削加工とフライス加工で使われる機械は以下の通りです。

『旋削加工』・・・・・旋盤
『フライス加工』・・・フライス盤

 

こちらは手動で操作するものですが、今はプログラミング等で自動的に加工するものが多く、ほとんどコンピューター制御で旋削やフライス加工を行っています。

そういったものを『NC工作機械』と呼んでいます。

『旋削を主に行うNC工作機械』・・・・・・・ターニングセンタ
『フライス加工を主に行うNC工作機械』・・・マシニングセンタ

 

つづいて、弊社が金属加工で使用する工作機械の一部をご紹介します。

 

複合加工機:DMG MORI NTX2000

出典:DMG MORI

 

最大ワーク径     670ミリメートル
最大ワーク長さ    1,538ミリメートル
最大バー容量直径   65ミリメートル
最大X軸ストローク  675ミリメートル
最大Y軸ストローク  300ミリメートル
最大Z軸ストローク  1,562ミリメートル

 

旋削加工とフライス加工を併せ持った複合加工機です。

1,500ほどの広めの加工領域ですが、非常にコンパクトな工作機械です。

 

NCターニングセンタ:オーエム Neo α20

出典:オーエム製作所

テーブル      Φ2,000ミリメートル
最大切削外径    Φ2,400ミリメートル
最大切削高さ    1,500ミリメートル

 

こちらはターニングセンタという名前の通り、NC旋盤の種類ですが、立て型になっている旋盤です。

大型の円筒型の加工に使用されています。

 

5面加工門形マシニングセンタ:オークマ MCR-A5Ⅱ

出典:オークマ

 

X軸移動距離     5,200ミリメートル
Y軸移動距離     3,100ミリメートル
Z軸移動距離     800ミリメートル
有効門幅Y      2,650ミリメートル
有効門高さZ     1,650ミリメートル

 

こちらは5面加工機です。ワークテーブルに密着している面以外の5面を一度に加工可能な機械です。

大物加工が可能でかつ精度に優れています。

似た名前に『5軸マシニングセンタ』というものもありますが、それとはまったくの別物です。

通常のマシニングセンタの軸はX、Y、Zの3つですが、5軸加工機にはさらに回転軸と傾斜軸も搭載されています。

そのため、テーブルを自由自在に動かしながら、あらゆる方向から加工可能です。

工程の短さや精度の高さ、効率の高さが5軸加工機の強みです。

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